ステルス魔法陣ゼシカについて

えんざんと申します。

今回は勇者杯決勝トーナメントで使用したステルス魔法陣ゼシカについて、より詳しく書かせていただきたいと思います。以下、採用理由、マリガン、プレイ、相性についての”個人的な”解説となります。

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①採用理由について

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今回はほぼ全ての魔法陣で採用される固定枠のカードの採用理由はブログの長さの都合上省かせていただきます。
それでは、自由枠の8枚のカードについて簡単に採用理由を説明させていただきます。

優秀なステータスを持つ2コストのステルス持ち。低コストのユニットと有利トレードができるほか、体力が3であるため最低限の範囲攻撃への耐性、ライバーンなどのランダムダメージへの耐性もあるのが強みであり、先行3ターン目に場に出すと相手のブラッドレディが対象を失うのも現環境ではかなり強力なため採用。

影の騎士
最強のステルスユニット。体力5の場持ちが完璧であり、雷の杖や反転雨雨、ギガブレイク回し蹴りで倒されることがないなどほぼ確実に生存して返ってくる。6ターン目に暴走魔法陣イオから盤面を返して顔を殴るとゲームが終了する。ステルス魔法陣の要であるため2枚採用。

マミー
オルゴデミーラ環境において次の形態を出させるターンを1ターン遅らせることができる点や単純にテンポを取り次のターンのイオのバリューを高められる点、ダークドレアムに対して一矢報いることができる点、テリーを完封できる点などを評価して採用。本当は2枚積みたいので影の騎士との枚数調整も視野に入るが、ステルスというコンセプトに忠実にするため今回は1枚採用。

団子スライム
強すぎるが故ナーフされてしまったカード。やはり体力1になったことは辛く、メラゴーストや先行ブラッドレディに処理されてしまうため2ターン目に手札を回転させるために積極的に出すカードではなくなってしまった。ただ2コストで手札を2枚入れ替えながら盤面にユニットを置けることが強いことは変わっておらずリーサルプランに向けて火力を探しつつ不必要なカードを捨てたり、イオを探しに行く動きが強力なため採用。

メラゴースト
暴走魔法陣のナーフを受けて、6ターン目に2コストのユニットを置きながら暴走魔法陣イオができなくなってしまったため、1コストの強力なカードを探していたところ発見。効果は単純明快だが、1点を1コストで飛ばせる万能さは痒いところに手が届きすぎている。暴走魔法陣イオを警戒してユニットの体力を調整するトルネコや単純に序盤のボード取りにも使える他、リーサルターンでは1コストで打点を5点ほど稼ぐメラゾーマもびっくりな最強カード。最初は1枚だったが、使えば使うほど強いと感じてしまい最終的には2枚採用。

②マリガンについて
マリガンでは基本的に魔術師、オルゴデミーラ、わたぼうを狙いに行きます。次点で相手によってはドロヌーバもキープ対象になります。暴走魔法陣はナーフにより先行で使いづらいと感じてしまっているため例外はありますが基本的には返します。

以下、例外のケースを紹介します。

後攻時
ブラッドレディと暴走魔法陣もキープ対象になります。

対アグロ
ドロヌーバがキープ対象になります。暴走魔法陣は後攻時でも他にキープできるカードがなければ返して構いません。

対遅めのデッキ(ククール、スラアリ等)
ステルス全般と暴走魔法陣もキープ対象になります。

対テリー
先行後攻関わらずドロヌーバがキープ対象になります。

先行時と後攻時でも他に残すカードがない場合ドロヌーバがキープ対象になります。また、氷塊ゼシカが多い環境では先行でも暴走魔法陣がキープ対象になります。

対アリーナ
メラゴーストとサンディがキープ対象になります。

先行後攻関わらずドロヌーバと暴走魔法陣がキープ対象になります。理由はリーサルを狙う上で最低でも2陣、できれば3陣は欲しいからです。

魔法陣を敷けるカードがある場合イオもキープ対象になります。また、他にキープできるカードがある場合サンディをキープしても構いません。

対ミネア
特になし

相手がランプピサロの場合、先行時でもブラッドレディがキープ対象になります。

魔術師がキープできる時
ベビーマジシャンもキープ対象になります。

サンディ、ドロヌーバ等の低コストステルスがキープできる時
暴走魔法陣もキープ対象になります。

(なんか今日俺いけるなって時)
先行時でも暴走魔法陣がキープ対象になります。

*サンディキープに関して
サンディは魔法陣ゼシカにおいて強力なカードだと思いますが、自分は魔法陣あってこそのサンディだと考えているので基本的にはサンディはキープしていません。詳しくは宿王杯の時のブログを見ていただけると幸いです。また、宿王杯の時のブログにはマリガンの確率計算も簡単にしていますのでそちらを参考にしていただけたらと思います。

③プレイについて
ステルスというカードの性質上、一旦”ライフで受けてから”魔法陣イオや0コストの特技で盤面を一気に返してから畳み掛けるという戦術になります。(以下ステルスプラン)

ドローでデッキを回しながら我慢することがとても重要で、もちろんライフ管理のために途中で多少の処理をすることはありますがなるべく一瞬で更地にすることを心がけます。

ただ、魔術師わたぼうスタートが切れるとハンドと相談しながら序盤から積極的にボードを取って殴りに行くなどのプランがあるため正直経験するしかないと思います。が、なるべく分かりやすく書ければと思います。

また、常に打点計算をして何がどうなれば勝ちなのか(具体的には〇〇が処理されなくて、かつ相手がウォールを張らないなど)意識しておく必要があると思います。これをすることで、いつ顔を詰めるのか、このカードはここで使用しても問題ないのか、このユニットは大事なのかなどをより明確に把握することができる他、慣れてくるとプレイに余裕が出てくるため恐らく目線が自然と自分の手札ではなく相手の手札へと移り今どのようなカードを持っているのか予想して立ち回ることができるようになり、より有利に立ち回ることができるようになるはずです。(僕もまだまだ手札読みは練習中です笑)

1.ステルスの解除タイミングについて
基本的には暴走魔法陣イオでボードを更地にしたタイミングで全てのステルスユニットが相手の顔を攻撃します。ただ、相手がククールなどのように回復手段が豊富な場合は1ターンキルを狙うためにたとえボードが取れていてもステルスを解除しない場合があります。逆に、相手がアグロの場合ライフを守るために即座にステルスを解除する場合があります。

また、ドロヌーバ以外のユニットにヘイトが集まるターン、つまりドロヌーバが相手から処理されないと判断したターンで、かつライフプッシュの手段がドロヌーバ以外に盤面に存在する時にステルスを解除して相手ライフを詰める場合があります。
(具体的には2ターン目に魔術師、3ターン目にドロヌーバテンション、4ターン目にオルゴデミーラって動きができた場合に相手の残りライフが19となりオルゴデミーラの攻撃を通すと残り15、デッドラインになってしまうためオルゴデミーラにヘイトが集まりやすい。よってステルス解除みたいな感じです。もちろんケースバイケースですが)

ただ基本的には暴走魔法陣のためにステルス解除しないです。

また、サンディに関してほぼ全ての状況においてステルス解除して相手ライフを詰めていいと思います。理由はサンディを処理されても自分は1点ライフを詰めることができ、相手のユニットの打点を防ぎ、相手のユニットの体力を削ることができるなど特に不利益を被ることがないからです。ただし、次のターンに暴走魔法陣イオが見えている場合などはステルス解除をしません。

2.配置について
2-1ユニットの配置について
特筆すべきことはあまりありませんが、わたぼうと笑い袋の後列配置は絶対だと思います。わたぼうは生存すればするだけこちら側の勝ちが高くなるカードなので死守します。
笑い袋を後列の理由は敵ユニットに有利トレードをされてしまう恐れがあるからです。例えば(かなり弱い動きですが)2ターン目に笑い袋を置いて、返しに2/2のユニットを置かれた場合に紅蓮の火球を撃つことを強制されます。この局面を笑い袋後列配置にして次にブロック配置にすることで高確率で回避することができます。

また、対テリーではナスビナーラを考慮して魔術師を前列中央に配置する必要があります。

2-2魔法陣の配置について
魔法陣は基本的に1枚目は基本的には前列に配置するべきだと考えています。理由としてはベビーマジシャンの存在が挙げられます。このユニットは死亡時に2枚ドローという効果があるため相手は処理したくない、できれば相手側から特攻してきて欲しいと考えるはずです。それを利用してベビーマジシャンを前列に置き、盾として使用します。僕がよくやる動きとしては7ターン目にオルゴデミーラ第3形態を魔法陣の後ろに、ベビーマジシャンを前に配置といった感じです。(またちょっとした技としてオルゴデミーラ第3形態の効果にベビーマジシャンを巻き込むとベビーマジシャンが倒されやすくなり手札の補充が捗ります。手札が細い時にお試しください。もちろん状況によって先出し後出しは変えますが笑)

また対アリーナにおいては魔法陣を横配置にすることを強く意識します。こうすることにより飛び蹴りをされてもベビーマジシャンが魔法陣の上に乗ったままの状態にすることができ、ベビーマジシャンの弱点である陣上からの移動をある程度ケアすることができます。

2-3魔法陣の上への配置について
まず、このデッキに置いて魔法陣の上に最も置きたいカードは言うまでもなくベビーマジシャンです。故にこのターンに特技を使わないのであればトップドローを期待して魔法陣の上に無闇にユニットを置かないように心がけます。また、魔法陣の上にユニットを置かずに別のマスに配置することにより相手に暴走魔法陣を持っていると警戒させることができます。これは大きなメリットであり、笑い袋などの本来であれば無視されるであろう弱小ユニットが手札にありもしない暴走魔法陣のためだけに相手にとっては恐ろしい存在へと化けます。

ただし、魔法陣の上にユニットを置かないデメリットとして次のターンの火力が底上げされないことが挙げられます。ので、魔法陣の外にユニットを置くに当たって、実際に特技を使うターンに魔法陣の上に置くユニットを手札に確保しておくことが必要になります。

3.火力の吐き方について
基本的には最大限のコストパフォーマンスができる状況下で使用することを意識します。例えば相手が回復手段の乏しいデッキでメラでボードを取る必要がなくなった局面において、これ以上魔法陣を増やすことが望めないのであればリーサルがなくてもメラを高いバリューの時にライフプッシュに使うことなどが挙げられます。また、複数ターンのリーサルを狙う場合にメラミより先にメラゾーマを撃つ事をお勧めします。コストが低く柔軟性の高いメラミを温存しておくことで次のターンの魔法陣による打点の補強やデッキトップによるプランの変更に対応しやすくなります。ただ、最大打点を叩き出す上で魔法陣の上にいるユニットが多いうちにメラミを2回撃つなどは例外です。

他にも相手ユニットと相手リーダーのどちらに火力を割くのかについてですが、リーサルが見えないようであれば基本的にユニットの処理に使う場合が多いです。また、リーサルが視野に入っている場合でもユニットで複数回攻撃するほうが打点に貢献できる場合にも盤面に火力を保存するという意味で相手ユニットを処理する場合があります。ぶっちゃけケースバイケースです。

また、ククールやスライムアリーナなど1ターンキルを狙いに行く相手に対してはステルスの解除はもちろん、不意のリーサルの補助となるメラの使い方は慎重にするべきです。今の盤面より後々の1ターンキルのほうが勝ち筋が太い可能性があります。

加えて、リーサル計算をする上でダメージ計算の速さは必須だと思います。1陣メラミメラゾーマで10点、2陣メラメラゾーマで10点、2陣メラメラミメラゾーマで15点、3陣メラミメラミメラゾーマで20点くらいは覚えておいて損はないと思います。
④有利不利について
前提として、ランクマッチ等々の対戦成績を考慮して熟練度の差を多少考慮した僕の独断と偏見になります。

アグロテリー
5分〜微有利。特技でボードを取り返すとほぼ勝ち。7ターン目までにボードが取り返せておらず雷鳴の剣を装備されるとしんどい。ある程度顔だ受けてから返していくプランがいいと思う。
奇跡テリー
5分前後。奇跡を装備されるかされないか、オルゴデミーラを出されるかによる。毎ターン3点しか回復されないため動きが強くない限り押し切れるイメージ。ハンドによって積極的に顔を詰めるかステルス1ターンキルプランか選択。
氷塊ゼシカ
有利。氷塊が暴走魔法陣の餌になるので完全にカモ。落としたくないマッチ。樹氷を処理しながら軽く受けつつ暴走魔法陣から反撃するプラン。
魔法陣ゼシカ
5分。マジでオルゴデミーラ出したもん勝ち笑笑基本的には相手に特技をユニットに撃たせるようにして相手のハンドを枯らして処理が綺麗にされなかったユニットで顔を詰めるといいと思う。
床アリーナ
微有利?今期はこのタイプをほぼ見なくなってしまい対戦数が少ないのでなんとも言えなくなってしまったが基本的にステルスしていればアカリリスが出せないので1ターンキルして勝つ印象。序盤は積極的に顔を詰めてアカリリスのターンあたりからステルスプランに切り替える。
オルゴデミーラダークドレアム疾風のリングアリーナ(アグロアリーナ)
ガン不利。(個人的な恨みを込めて笑)盤面を無視すると力の指輪竹槍兵疾風のリングで負け、ライフを守りながら戦っても盤面返した頃に120%の確率でダークドレアムが飛んできて、疾風のリングがつけられて24点ダメージ負ける。ある程度受けてからライフを詰めるプランがいいと思う。
スライムアリーナ
有利。基本的にこちらの盤面のステルスを処理されることがなく、暴走魔法陣イオからの1ターンキルで押し切れる場合が多い。ステルスプラン。
5分。回復力があるタイプのククールなので基本的には1ターンキルを狙うプランとなる。お互いにバーンができるのでどちらが焼き切るのが早いかのレースになる。ステルスプラン。
微有利。ぶん回られるとタンバリンリーサルを決められるが基本的にはどのタイプのククールとも同じように1ターンキルで勝てる。回復力が乏しいため、リーサルプランを複数ターンに分けることもしばしば。ステルスプラン。
反転養殖ククール
5分〜微有利。養殖と反転のハイブリッドであるため対面のリーサル手段も豊富だがそこまで都合よく持っている印象はないイメージ。こちらは回復力があるため基本的には1ターンキルのプランを遂行する。ステルスプラン。
ミッドレンジトルネコ
5分〜微有利。トルネコ側から影の騎士に触れるカードがないため暴走魔法陣からの展開に繋げやすい。しかしボードを一旦途中で放棄するターンがあるのでライフ管理には注意が必要。また痛み分けの杖でドロヌーバを含むユニットは倒されてしまうため可能であれば注意して立ち回りたい。返しのターンで影の騎士を置くなど強い立ち回りを心がけたい。最速ドレアムは負け。先行はステルスプランを取ることが多いが、後攻はブラッドレディから盤面を取って積極的に顔を詰めるプランも選択肢に入る。
メタルトルネコ
微有利。ステルスにより3陣を確保しやすいため特技が刺さりやすい。ミッドレンジトルネコと違い速攻が多いのでライフ管理がより難しい点には注意。基本的にはステルスプラン。
ドラゴンミネア
5分〜微有利。基本的にはバーンで焼き切れるがバルンバの有無で大きく展開が変わる。序盤からライフプッシュできると有利だが影の騎士がブラックドラゴンの標的になると負けるので注意。積極的に顔を詰めるプランで問題ないと思われる。
ランプピサロ
不利〜有利。これだけは本当にピサロ側のぶん回り度に依存。死者の魂にブラッドレディを合わせるとライフを詰め切りやすいが火力が引けずに大型をポンポン並べられると勝てない(どのデッキでも当たり前だけど笑)プラン的にはステルスせずに積極的に顔を詰める。ホメロスに注意して強いユニット(基本的にはオルゴデミーラ)を後ろに配置したい。
アグロピサロ
微有利。カードを引かせてくれるのでこちら側もキーカードを引きやすい。5ターン目ゲマなど上振れられると多少キツいが総じて勝率は良い印象。しっかりと受け切ってから返すプラン。

(その他のデッキタイプはご指摘があり次第随時更新いたします)

5.まとめにかえて
ずいぶん長い文章になってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました。まだまだ細かい立ち回りなど書ききれなかったことが多くありますが、大まかなことは書けたと思います。(目から鱗のようなことを書けず申し訳ないです)また何度も繰り返しになりますが、あくまで1個人のプレイヤーの意見なので正解ではないと思います。参考までによろしくお願いいたします。

最後に重ねて、長い時間拙い文章にお付き合いいただき、ありがとうございました。


                                                             えんざん